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Super Scale Architecture:シャルル・ド・ゴール空港
ターミナル2F

ポール・アンドリュー、1998年、ロワッシー(パリ郊外)

Charles de Gaulle Airport Terminal-2F,Paul Andreu

メインのコンコース部分。等間隔に点状のスリットが空けられ、出国ゲートのところだけ大きなスリットとなっている。機能的で実にわかりやすい。ステンレスの案内情報板もシュール。

楕円形をした巨大な空洞のインテリア。明るいところが出国ゲートになっている。

これだけオーバースケールした空間はあまり例がない。天井はRC打放し。シェル構造。

 ごく最近、完成したばかりのシャルル・ド・ゴール空港の新しいターミナル。エール・フランスの日本発着便、ヨーロッパ便が新しく移ってきました。

 ポール・アンドリューはあまり良く知りませんでしたが、宇宙船のようなシャルル・ド・ゴール空港ターミナル1を設計した建築家と言えば、おわかりになるでしょうか。RERの新しい空港駅も彼の設計です。

 全然、予備知識がなくてたまたま寄っただけなんですが、すごく良かったです。形は関西空港からだいぶ影響を受けている感じだけど、空間の質としてはむしろ上でしょう。とてつもなくオーバースケールしていてなおかつ超機能的ところがカッコイイんです。ヒューマンなだけが建築じゃないと思いました。しかも大規模な建築にありがちな不愉快さがなく、実に心地良い建物なのです。写真で見るよりもずっと良いカンジです。それは、次のような理由によるものだと思います。

  • 建物全体が直線でなく、微妙にカーブしているので、奥まで見通せない。それが心理的に安心感を与えている。
  • 光を主に横から入れていて、全体の光の量もすごく押さえている。それが空間に落ち着きをもたらしている。
  • 大架構の建築で中途半端にヒューマンスケールを出そうとすると、架構がかえって目立ってしまって、ぎらぎらと逆に人間に迫ってくるような感じになってしまうことが多い。この建物の場合は中途半端なことをしていないので、逆に圧迫感を感じない。普通のスケールで作られているカウンターや売店などの方が意識されるからである。つまり、大規模な建物のスケール感というものをすごく良く理解している。

 空港っていうところはものすごい速度で移動してきて、そこで文化も言語も気候も時間もすべてが切り替わるわけですから、小手先の建築的手法っていうのは全く通用しないところだと思います。そう、重要なのは空港という施設の“意味”をデザインすることなのです。大規模建築で良いと言えるものは少ないですが、この建物は空港という特性を生かして、大規模だから良い、大規模だからこそ面白いっていう建築になり得ているように思います。

逆側の端部。RCにポツポツと穴が空けられている。

大架構の屋根の端部は鉄骨むき出しの軽やかなデザイン。ここから光を取り入れる。

メカニカルな回転扉のデザイン

出国ゲートからウイング方向を見る。

ウイングから出国ゲートを振り返る。屋根がスリットになっている。

下はショッピングモール。床はウッドデッキ。

出国ゲートを通り、ウイングに出る。ここはコンコースとはうって変わって開放的。両側に出発カウンターが並ぶ。

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