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外観はできるだけコンパクトに。玄関ドアは4層パネルをそのままドアとして利用。

玄関、階段、リビングと家の中心を串刺しにする吹抜。

大開口と吹抜で、のびのびと心地よいリビング。床フローリングはレッドパイン。

玄関土間からリビングを見る。左は玄関収納。

キッチンのつくりは極力シンプルなものに。

吹抜の端部にあるカラマツの大黒柱

2階ではフリースペースと吹抜を区切る

梁成330のアカマツの大梁と逆梁の腰壁が大空間を支えている

吹抜を逆方向から見る。一番奥が寝室のアルコーブ

吹抜が空間を貫くスクエアな家

 人がただ暮らすだけなら2層分の空間は不要です。しかし、家は人をただ納めれば良いというものではなく、心の拠り所になるなんかしらの「空間」が必要です。この家は2000万円を切るローコスト住宅でありながら、無垢の木をふんだんに使い、心の豊かさを感じる吹抜を空間の中心に据えた住宅です。

 NK-HOUSE同様、コストをできるだけ押さえるため、建物形状は凹凸の少ない箱形の形状にしています。南側はカーポートと連続した庭ですが、将来的には庭に張り出して増築もできるように考えました。

 内部は間仕切りをできるだけ設けず、吹抜をめぐって一体的なつながりのある空間としています。構造材は柱は長野産の杉。基本は、柱は大壁ですが、一本だけ、長野ならではのカラマツを大黒柱として使用。梁は原則あらわしで、梁材は強度の高いアカマツです。アカマツの乾燥材はなかなか手に入らないので貴重なものです。天井はコストダウンのため構造用合板あらわしとしています。

 ご家族は30代前半のご夫婦と3人のお子様。現時点で使えるお金は限られていますが、逆に将来の時間はたっぷりと残されています。したがって、この家では後からどうにでもなる家具や建具はできるだけシンプルなもの、設備もベーシック仕様とし、逆に、お金には換算できない「空間」にお金をかけました。現代の設備機器はベーシック仕様でも機能的、性能的には十分だと考えます。ただし、ローコスト住宅といえども、断熱のスペックは下げないようにし、ガラスもペアガラス。コンロや給湯もランニングコストを考え、IHヒーター、エコキュートとしています。

 多少の心残りは、庭に張り出して和室+屋上テラスを計画していたのですが、コストを押さえるため割愛したこと。ただし、庭が広く取れ、むしろすっきりしたとも言えますし、この部分は将来的には増築できるように考慮してあります。

 下地としての家が生活という上塗りの過程を経てどのように変化していくか。何十年後がとても楽しみです。

◆図面はこちら

場所

神奈川県平塚市

構造/階数

在来木造/2階建

敷地面積

約150m2 (45坪)

用途地域

第一種低層住居専用地域

建蔽率/容積率

50%/80%

建築面積

約63m2 (19坪)

延床面積

約107m2  (32坪)

設備

電気、給排水、空調、TV、電話、インターホン、エコキュート(オール電化)

設計・監理

植本計画デザイン        植本俊介・橋本久志

構造設計

SIGLO建築構造事務所    山口吉紀

設備コンサルタント

ZO設計室           柿沼整三

施工

成幸建設            渋谷光春

竣工 2008年5月

本体工事費 

約1990万円(62万円/坪)

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