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伊豆大島UM邸

大屋根が印象的な北側(アプローチ側)外観。左後方は三原山

 
玄関に入るなり角度の振れが意識される。土間は鉄平石、上がり框は大島産の桑
 
玄関の見返し。下駄箱天板は大島産の松。壁は珪藻漆喰土(ケイソウ君)
 
客間ともなる玄関正面の和室。雪見障子を開けると三原山が見える。

ナナメに折れ曲がるリビングダイニング。奥はキッチン、洗面へとつながっていく。

 
洗面から浴室 上下に明かり取りを設けた洗面台
 

石の床、モザイクタイルの壁、能登ヒバの天井

浴室からデッキ越しに庭を見る。

キッチンからリビングを見る。コンロはラジエントヒーター

 
リビングから玄関、和室を見る床、天井は宮崎産の耳川杉、梁は島根産の松。
 
リビングとつながるデッキ。デッキ材はエステックウッド
 
デッキと夜景

西側の海に向かって開かれている「2階の部屋」

凹凸のある部屋形状の「2階の部屋」。寝室、子供室、趣味室など多目的な利用を想定。

   
「2階の部屋」から玄関を見る。
階段から玄関を見る。
   
北側(アプローチ側)とは対照的な表情を見せる南側外観
   
ユニークな表情を見せる西南側外観
   

西側外観と三原山

三原山を望む大屋根の家

 伊豆大島は東京から飛行機で25分、船で2時間。東京からそう遠くない距離ですが、気候は大きく変わります。敷地は三原山を望み、海からの潮風も吹く、自然あふれるところです。

 木造の架構にまたがる大屋根がこの住宅の特徴です。三原山の山なみのようでもあり、島特有の強い風、雨を防ぐためのシェルターとしての大屋根です。力強い屋根の下に集う家族や仲間達のための家を計画しました。

 クライアントから出されたご要望は、「三原山を見ながら暮らす木の家」。どの部屋からも山を見たいということで、東西に長く構え、アプローチ側の北側は低くし、三原山を見渡す南側は大きく開くことにしました。北側を低く抑えているのは、冬の季節風に対する影響を少なくするためでもあります。

 家自体も山のような雰囲気を持てればいいのですが、普通の切妻や寄せ棟の屋根ではそれ自体が山の形にはなっても、三原山に大胆に開くという空間にはなりません。シンプルな片流れ屋根でも「山のイメージ」が出せないか?のびのびとした敷地にふさわしいのびのびとした空間の線を描けないか?その2つのテーマが絶えず頭にありました。

 コストの制約もあるため、自由な線を描くことは無理ですが、ちょっとした工夫でそれを実現したい。そこで考えついたのが、ナナメに「振る」ことでした。そもそも三原山は真南ではなく、東南の方向なので、少し振ることで山にも正対し、立体的にも空間に変化と意外性が生まれます。片流れ屋根の高さにも差が生じ、なだらかな三原山のイメージに近づくことになりました。

 ナナメの線が加わったことで、空間のつながりもこの土地にふさわしいなめらかなものになったのではないかと思います。

 また、この住宅は人口わずか9000人弱という離島のプロジェクトでしたので、大島+本土の混成チームによる共同プロジェクトということになりました。基礎、大工、屋根、防水、塗装、電気、給排水、空調は大島の職人さん、構造体のプレカット加工、サッシュ、ガラス、木製建具、家具、左官は本土の職人さんの手によるものです。現場監理のやり方も通常とは変え、より深く現場に関わることになりました。

 そのような制約のつく条件下ではありましたが、長期優良住宅仕様(耐震等級3、劣化対策等級3、省エネルギー対策等級4等)とし、「木のいえ整備促進事業」の補助金を受けるなど、構法・性能的にも妥協しない仕様となっています。

◆図面はこちら(準備中)

◆現場レポートはこちら

場所

東京都大島町元町

家族構成 ご夫婦+子供3人

構造/階数

木造在来工法2階建

敷地面積

約705m2 ( 213坪)

用途地域

第一種住居地域

建蔽率/容積率

60%/200%

建築面積

約121m2 ( 37坪)

延床面積

約132m2 ( 40坪)

設備

電気、給排水、空調、TV、電話、インターホン 、エコキュート

設計・監理

植本計画デザイン        植本俊介・後藤智揮

構造設計

SIGLO建築構造事務所    山口吉紀

施工

浅沼建設           

竣工 2011年5月
本体工事費 約3500万円(88万円/坪)

備考

「木のいえ整備促進事業」助成建物

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