TOP PAGE>Personal Profile>Cult Football>Football Books & Videos
|
UEMOT PLANnING & DesiGN OFFice |
|
|
サッカーの成立過程をたどる上でのバイブル的書物。ラグビーとサッカーがどのように分化していったかも良くわかる。 ・サッカー狂い 細川周平 哲学書房 文化現象としてのサッカーを論じた名著。外部から無責任な批評を加えたものではなく、「サッカーになってしまった本を書きたいと思った」(本文より)というように、全編サッカーと同化することによって、サッカー的なるものを描き出そうとする試みである。サッカーになぞらえて現代文化を語った本でもある。サッカー的なるものの賛美なので、逆の地平にあるラグビーとアメリカン・フットボールのファンはあまり読まない方がいいかもしれない。 ・フットボールの新世紀 今福龍太 廣済堂出版 なぜフットボールがこれほどまでに世界の人々に“愛されて”いるのか。それは、フットボールが原初的身体感覚に立脚した稀なスポーツであるからだ。著者は“いま”という時間に宿る快楽としてのフットボールの本質を極めて鋭く、また瑞々しく描き出している。そして、そのようなフットボール的なるものによって、通俗的な物語で覆い尽くされ、閉塞状況へと向かいつつある社会を再び救い出せると信じ熱く語りかけている。 「ナショナリズムとその相克に関する限り、観察者としての冷静さを装った分析的批評は何の役にもたたない、ただ、実践者としての意志的批評だけが世界を変える力を持つと、やや大げさに信じている」(本文より)という視点も前書と共通ものがある。 ・スタジアムの神と悪魔 エドゥアルド・ガレアーノ 飯島みどり訳 みすず書房 ウルグアイの作家、エドゥアルド・ガレアーノが綴ったサッカーエッセイ。これも、もの凄く“フットボール的”な本だ。短いパラグラフに区切られた構成。伝記の記述のような文体。全体がフットボールへのオマージュであると同時に「その光を賛美し、その影の部分を告発」した批評ともなっている。原題は“EL FUTBOL A SOL Y SOMBRA”直訳すれば「フットボールの光と影」。「光と影」を「神と悪魔」と意訳するのはまだいいとしても、フットボールをスタジアムに置き換えるのは個人的には納得がいかない。なぜなら、フットボールはスタジアムの中だけにあるものではない。著者が伝えたかったのも、ワールドカップのような“メディアに乗って世界中に伝搬するフットボール”が“原っぱでのボール蹴り”とまさしく直結しているということだと思うから。 ・サッカーという至福 武智幸徳 日本経済新聞社 著者は日経新聞の記者。私と同じ“ダイヤモンドサッカー”世代。だから推薦というわけではもちろんなく、この方、サッカー担当の記者としてはピカ一だと思う。取材で得た内容をテーマ別にエッセイに綴っているが、分析は鋭い。「『サッカーは子供を大人に、大人を紳士にする』とよく言う。サッカーに限らず、スポーツにはそういう力がある。しかし、自分のことを考えると、まったく逆の感想を持たざるを得ない。〜中略〜 『どんな紳士淑女もサッカーの前ではほとんどの時間を子供のままで過ごす』これが私の実感」・・・まえがきより抜粋。私も同感。 ・フットボールエクスプロージョン 神野俊史 白水社 フットボールを地域性に結びついたナショナリズム発揚の場としてとらえることは簡単だ。しかし、現実に起きていることはそのような単純な事態ではない。移民で構成されたフランス代表チーム、イタリア代表vsイタリアでプレーするフランス代表の対決。クラブチームはほとんどが外国籍の選手でしめられ、ACミランは労働者階級、インテルは経営者階層というように階層ごとに色分けされていたサポーターのチームカラーも次第に解消しつつある。フットボールをめぐる状況は極めて流動的になりつつある。単純な二分法の世界を避け、フィールドの中ないしは外で起きていることを等価に記述していくことにより、フットボールの世界で起きていることを生きた世界として描いたドキュメンタリー。筆者は、フランスびいきのフットボールファンで、仏文学者。 ・W杯放浪 ボーダーレス・フランス戦記 石川保昌 白水社 ワールドカップフランス大会にバックパックで乗り込んだ著者の体験レポート、試合よりもそこに集まる人々の人間模様を中心に描いているのでサッカーにあまり興味がない人でも楽しめる。サッカーが社会の一つの縮図であるということがよく描かれている。 ・フィジカル・インテンシティー 村上龍 光文社 村上龍は今まであまり好きじゃなかったけど、サッカーに関するものの見方は自分とすごく似ているので驚いた。ワールドスタンダードを身につけている人の発言は文章として非常に説得力がある。 ・サッカーを考える本 井上ひさし選 光文社文庫 サッカーに関する文章をただ集めただけの本だけど、全く視点の違う文章が集まっているのがかえって面白い。 ・サッカー百年の記憶 NUMBER特集号 文芸春秋社 ここ20年の世界のサッカー界の流れが実によくまとめられている。サッカーの歴史を振り返る(そんな必要があればだけど)ための資料として貴重。ここに出てくる選手が全員わかれば大したもの。 ・FOOTBALL ODYSSEY 球体をめぐるファンタジー STUDIO VOICE Vol.264 ボールを動かす美しい競技としてのサッカーの魅力をアートと関連づけて取材。つまみ食い的だけど、興味深い。 ・季刊 サッカー批評 双葉社スーパームック サッカーに関する雑誌は今や乱立状態。季刊とはいえこのような雑誌が出ることは歓迎。是非続いて欲しいもんだ。 ・ヨハン・クライフNo.14 日本スポーツビデオ サッカーに関するビデオはたくさんあるけどこのビデオはおすすめ。クライフと当時のアヤックスのすごさが良くわかることはもちろんだけど、スーパースターとしてのクライフの賛美ではなく、“いま”を生きる生身の人間としてのクライフの姿と当時の雰囲気が実に良く描かれていて、ドキュメンタリーとして見ても秀逸だ。
|
|
UEMOT PLANnING & DesiGN OFFice |
|
TOP PAGE>Personal Profile>Cult Football>Football Books & Videos